キャバ嬢でも扶養に入れる?収入の基準や外れる基準を解説


「キャバクラで働いても親の扶養に入れる?」
「扶養に入ったまま働ける上限や条件を教えて!」
「扶養から外れるとどうなるの?」
親の扶養に入っていたとしてもキャバクラで働けますが、年収には注意が必要です。
キャバクラに限らず、家族の扶養に入るには年収の上限があるため、制度の内容を必ず確認のうえ賢く働きましょう。
今回はキャバ嬢は扶養に入りながら働けるのか、制度の仕組みと働き方のコツについて解説します!
目次
キャバ嬢は扶養に入りながら働ける?
結論として、キャバ嬢は保護者の扶養に入った状態でも働けます。
ただし、扶養に入ったまま働くには年収に上限があるため、必ず制度を確認して働きましょう。
扶養制度とは
- 扶養とは保護者(親族)とともに税金の控除を受けられる制度
- キャバ嬢として年間所得48万円を超えると扶養から外れてしまう
まずは、扶養制度の仕組みと年収の上限について解説します。
扶養とは保護者とともに税金の控除を受けられる制度
扶養とは伴侶や子どもなど養うべき人がいる方向けの、控除制度です。
扶養すべき家族がいる場合、申請により所得控除が発生し、支払うべき税金や保険料の負担を減らせます。
特にキャバ嬢として働く18〜20歳以上の女性では学生バイトなど、親の扶養に入っている方も多いでしょう。
この場合、親は子どもを自分の扶養親族として申請し、控除申請により税金や保険料の負担を減らしています。
扶養される親族が19〜23歳の場合、所得税は63万円/住民税は45万円の控除を受けられるため、扶養控除は非常に大きな負担軽減制度です。
家族で暮らしている世帯では多くの方が利用している制度のため、まずは自分が親族の扶養に入っているか、確認してみてください。
キャバ嬢として年間所得48万円を超えると扶養から外れてしまう
扶養に入る条件は複数ありますが、なかでも注意したいものが扶養親族(扶養される方)の年収の上限です。
扶養に入る条件
- 配偶者または親族(6親等以内の血族および3親等内の姻族)である
- 納税者と生計をともにしている
- 年収(年間合計所得)が48万円以下である
- 青色申告者・白色申告者の事業専従者ではない
※参考:国税庁|No.1180 扶養控除
キャバ嬢の場合は個人事業主として業務委託契約を結ぶこととなるため、給与所得の控除がなく、年間所得の上限は48万円です。

雇用契約の場合は年収の上限が103万円です!ニュースでも話題の「103万円の壁」ですね…
キャバ嬢に限らず、年間所得が48万円を超えた場合は扶養から外れてしまうため、年間の収入には注意が必要です。

受け取った給料が48万円を超えたらダメってこと?
48万円を超えるか否かを注意しなければいけないのは「所得」です。
所得とは、給与の控除や経費を差し引いた金額で、キャバ嬢の場合は仕事のために購入した衣装代や交通費は経費と認められます。
例えばキャバ嬢として働いて受け取った報酬が年間50万円だったとしても、その年に衣装や交通費などで2万円以上の経費を支払っていた場合には、扶養の範囲内で働けます。
そのため、扶養内で働きたい場合はキャバ嬢の仕事で受け取った報酬はもちろん、経費の管理も徹底する必要があるでしょう。
キャバ嬢の仕事で扶養を外れるとどうなる?
キャバ嬢が扶養内で働く場合、報酬から経費を差し引いた年間所得が48万円を超えない範囲を目指す必要があります。
しかし、キャバ嬢は高収入を目指しやすい仕事でもあるため、働いていくうちに扶養から外れてしまう場合も少なくありません。
キャバ嬢の仕事で扶養から外れてしまうことには、以下のリスクがあり注意が必要です。
キャバ嬢が親族の扶養を外れた場合
- 保護者の所得税に関する控除が除外される
- 扶養から外れてキャバ嬢の仕事が家族にバレるリスクもある
- 社会保険上の扶養を外れると自分で保険料を支払う必要がある
キャバ嬢が扶養から外れたらどうなるのか、詳しく解説します!
保護者の所得税に関する控除が除外される
扶養から外れると、保護者の扶養に入っていた親族の税金控除が除外されます。
扶養制度による税金の控除制度は非常に大きく、キャバ嬢(満18歳以上)の方が扶養に入っていた場合、控除額は以下のとおりです。
扶養制度による税額控除
- 18歳以下:所得税38万円/住民税33万円
- 19〜23歳:所得税63万円/住民税45万円
- 23歳以上:所得税38万円/住民税33万円
扶養制度による税額控除は非常に大きく、納税額の負担を減らすため、扶養控除申請を活用している世帯は多く存在します。
扶養から外れれば、世帯の税負担が増えることにもつながります。
そのため扶養から外れて働く場合、税負担の増加をカバーできるだけの収入を稼げなければ、かえって家庭の負担は増えてしまうでしょう。
扶養から外れてキャバ嬢の仕事が家族にバレるリスクもある
扶養から外れれば、保護者の扶養控除がなくなるため、そこから扶養親族である自分の収入が多いことがバレてしまいます。
キャバ嬢(業務委託契約)の場合は年間所得の上限は48万円ですが、雇用契約を結ぶ一般的なアルバイトは年間所得上限が103万円です。
キャバ嬢の仕事を伏せて「飲食店などでバイトをしている」と伝えた場合、年間所得が103万円を超えていると認識されてしまうでしょう。
そのため、仕事内容を伏せて働いていたとしても、仕事内容や職種を疑われてしまう恐れがある点に注意が必要です。
社会保険上の扶養を外れると自分で保険料を支払う必要がある
特に保護者が正社員や公務員の場合、扶養親族は無料で社会保険に加入できる場合もあります。
つまり、扶養親族の月々の保険料も抑えられることが扶養制度の魅力ですが、扶養から外れれば社会保険の無料加入もできません。
そうなれば、業務委託契約のキャバ嬢は年収に応じて月々の保険料が変動する国民健康保険に自分で加入する必要があります。
国民健康保険は年間10回のタイミングで支払う必要があり、毎月の保険料は数千円〜数万円以上と、負担は格段に増えます。
そのため、社会保険の控除を外れれば保険料の負担が増える点も、必ず確認しておきましょう。
キャバ嬢が扶養の範囲内で働くポイント
「家族にキャバクラでの仕事を隠したい」「世帯の税負担を減らしたい」と考えている場合は、扶養の範囲内で働く工夫が不可欠です。
扶養内で働くコツ
- お店に扶養の範囲で働きたい旨を伝えておく
- 収入と経費を厳重に管理して所得が扶養の範囲内になるよう調整する
扶養の範囲内でキャバ嬢として働くコツを、詳しく解説します!
お店に扶養の範囲で働きたい旨を伝えておく
扶養の範囲内で働く際は、必ずお店に扶養の範囲内で働きたい旨を伝えておきましょう。
扶養の範囲内で働きたい旨を伝えておけば、以下の対応をしてもらえる可能性があります。
扶養内で働きたい旨を伝えるメリット
- 収入が扶養の範囲内になるようシフトを調整してもらえる
- 扶養内で働けるよう経費計上のコツなどを教えてもらえる場合がある
扶養内で働けるよう、シフトや経費計上のコツを教えてもらえる可能性があり、キャバ嬢として働く負担や不安にもサポートしてもらえます。
また、採用面接の段階から伝えておけば「年間所得48万円以上稼いで欲しい(シフトをたくさん入れて欲しい)」と考えているお店で不採用を伝えられる場合もあるでしょう。

面接に落とされるなら伝えない方が良いんじゃない?
たしかに「年間所得48万円以内」となると、働けるキャバクラの選択肢は狭まります。
しかし、自分の希望する働き方に合わないお店を除外できるため、扶養内でキャバ嬢として働きたい旨は、伝えておくこともおすすめです。
収入と経費を厳重に管理して所得が扶養の範囲内になるよう調整する
扶養内でキャバ嬢として働く際は、収入と経費を厳重に管理しておきましょう。
年間所得はキャバ嬢の仕事で支給された給与額ではなく、給与から経費を差し引いたものです。
キャバ嬢が計上できる経費一例
- 出勤用に購入した衣装や靴・バッグ代
- 出勤や同伴にかかった交通費
- お客様へのプレゼント代
経費として計上できるものをしっかりと管理できていれば、給与から差し引きできる金額が増えます。
加えて、万が一税務調査の対象となった場合にも、経費管理が万全であれば年間所得を証明できるでしょう。
キャバ嬢が扶養から外れて働く際の注意点
キャバ嬢の仕事は高収入なため、年間所得が48万円を超えることは決して珍しくはありません。
1年間働く場合、月々の所得平均は4万円となるため、キャバ嬢としてしっかり働きたい場合は扶養から外れる選択肢を取るのも良いでしょう。
キャバ嬢が親の扶養から外れて働く場合は、以下のポイントに注意する必要があります。
扶養から外れて働く注意点
- 扶養から外れたら自分で健康保険に加入する
- 家族の税負担が増えることを想定して話し合っておく
- 厳重な経費の管理と正しい確定申告を徹底する
キャバ嬢が扶養から外れて働く注意点3つについて、詳しく解説します。
扶養から外れたら自分で健康保険に加入する
扶養から外れて働く場合、まずは自分で健康保険に加入しましょう。
日本では「国民皆保険制度」が採用されており、国民全員が健康保険の加入が義務付けられています。
雇用契約を結んで働く場合や、その扶養内の方は社会保険に加入できますが、扶養から外れれば自分で健康保険に加入しなければいけません。
特にキャバ嬢の場合は、原則として国民健康保険に加入することになるため、国民健康保険に加入して自分で保険料を支払いましょう。
なお、国民健康保険は収入に応じて保険料が変動し、収入によっては扶養内で働くよりも負担額が増える場合もあります。
扶養から外れて国民健康保険に加入する際は、保険料もよく確認したうえで手取り金額を確認することが大切です。
家族の税負担が増えることを想定して話し合っておく
扶養から外れれば親の税負担が増えるため、扶養から外れて働きたい旨は必ず伝えておきましょう。
扶養から外れて自分で稼ぎたい旨を伝えるほか、親の税負担が増える部分をカバーできるよう、収入の一部を生活費として納める提案も有効です。
家族に無断で扶養から外れてしまう収入を稼いでしまうと、家族に不審に思われたり、仕事内容や職場を探られる可能性もあり、トラブルに発展する恐れもあります。

特にキャバ嬢は、家族の理解を得づらい仕事でもありますよね…
そのため、あらかじめ自分から扶養を抜けたい旨を伝えて、税負担について話し合っておくことが大切です。
厳重な経費の管理と正しい確定申告を徹底する
扶養から抜けて働く場合は、経費を厳重に管理して正しく確定申告しましょう。
原則として、源泉徴収(所得税の天引き)がされているキャバクラであれば、確定申告の必要はありません。
収入がキャバクラ1店舗のみであり、年収2,000万円を超えない場合は、確定申告しなくても法的な問題はない点は知っておくべきポイントです。
しかし、確定申告をすれば以下の点でメリットが存在します。
キャバ嬢が確定申告するメリット
- 経費を申告でき支払いすぎた税金の還付を受けられる
- 税金や所得税の支払いが自分宛に届き、納税を自分内で完結させられる
源泉徴収による天引きは、あくまでもキャバクラから支給される報酬にかかる税額です。
しかし、多くのキャバ嬢は支給される報酬から衣装代など仕事にかかる経費を支払っており、実際の所得は支給額よりも少ないでしょう。
そのため、確定申告すれば所得にかかる税金を正しく申告でき、源泉徴収により支払いすぎた税金の還付を受けられます。
加えて、確定申告時に「自分で納付」を選択すれば、税金の納付書も自分宛に届くため、納税を自分で済ませられて家族に実際の収入を知られるリスクも抑えられます。
税負担を抑えつつ正しく納税できるため、キャバクラでの仕事における納税や家族とのトラブルを防ぎたい方は、確定申告も検討しましょう。
まとめ:キャバ嬢が扶養内で働くかは目指す収入と相談して決めよう
キャバ嬢の仕事は、報酬から経費を差し引いた年間所得が48万円を超えた時点で扶養から外れてしまいます。
そのため、親の扶養に入った状態でキャバ嬢として働く際は、以下2つの選択肢から働き方を選ぶ必要があります。
キャバ嬢の働き方
- 扶養内:年間所得48万円以内になるよう働く
- 扶養外:親族と税負担などを相談したうえで働く
目指す収入や働き方、親の税負担などにより、選択肢はさまざまです。
親族の扶養に入っている方は、自分や家族が無理なく働ける・収入を稼げる方法を検討のうえ、自分に合った働き方を選びましょう。
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